アドリブ教材として皆さんが思い浮かぶのがチャーリーパーカーのオムニブック。
アルトサックス奏者としては、誰しもが一度はやりますよね。
アドリブ学習という視点から言うと、当然やったほうがいいに決まっています!
しかし!やってみると難しいですね。まず、チャーリーパーカーのように吹くのが相当の楽器の演奏技術を要求されます。かくいう僕も、昔、センスのある先輩から教わった「パーカーのオムニブックをやればアドリブは楽勝だ!」という言葉を信じて、睨めっこしたことがあります(笑)
全くできた感がせず、モチベーションがあがらなかったので、直ぐに止めました。今でも手を付けるきになれません。
オムニブックの利点と欠点を僕なりに考えてみました。
(欠点ばかりで申し訳ないですが、、、)
利点
・ジャズジャイアントのそのまんまコピーなので、当然ジャズの王道フレーズばかり。
・音源と一緒に練習すると、ジャズ独特のニュアンスを学習できる。
欠点
・フレーズが知り渡れ過ぎている。
これが僕がオムニブックを避けている最大の理由であり、セッションの後に「あのパーカーフレーズ良かったね」と言われると、微妙な心境になります。「アドリブのつもりで吹いたんだけどな~ パーカーのモノマネと捉えられたんだ、、、、」と。
・あえて譜面にするとというフレーズが多い。
チャーリーパーカーは希代のアルトサックス奏者であり、演奏技術も当然ながら最高です。特に超速フレーズを譜面だけ見ても、何のこっちゃよくわからんというのがオチです。そもそもチャーリーパーカーの高速フレーズをセンスの無い人がやる意義を僕自身は感じません。
噺家を目指している人が、桂米朝さんの完コピをするようなものであり、これ自体全く意義がないとまで言いませんが、センスの無い人が天才のモノマネをすれば皆からブーイング間違いないでしょう。
パーカーのオムニブックは上級者向けの教材であり、センスの無い初心者が手を付けるべきものでないと考えます。
修練を積み重ねた人が回帰する本。それがオムニブック。
センスの無い人は違った道から歩みだすのが近道だと思います。
カテゴリー:practice
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