センスない人のためのアドリブ方法論1「アドリブ」≠即興演奏

ジャズのアドリブ。かっこいいですね~
僕も吹奏楽出身なので、大学に入って先輩たちがセッションで「アドリブ」をしている姿と自分を比べて天と地の差を感じました。

どうやったら「アドリブ」ができるか?について、今でも苦しみ続けているというのが正直なところです。センスがない僕ですが、これまで考えてきた頭の中にあるイメージを見える化してコラム方式で共有させていただきます。

まず、このコラムを執筆する前提として、僕自身の音楽センスを暴露してみたいと思います。
①絶対音感 → 全くなし
②相対音感 → 全くなし
③譜読み能力→ 一定程度あり (吹奏楽、ビッグバンドで一定の修練あり。)
④リズム感 → 一定程度あり (同上)

僕の認識では、①、②は幼少期にピアノなどの教育により形成されるものであり、③、④は後天的に獲得できるものであります。①、②を今から身につける努力をするより、音楽センスがないことを前提としたアプローチをしたほうが合理的だと考えます。

まず、ジャズの「アドリブ」って何かを定義してみたいと思います。
よほどの天才でない限り、フレーズが淀みなく出てくる「ホンモノのアドリブ」をやっている人は殆どいないと断言します。

まず、僕は「アドリブ」を以下に定義しています。
✕ 一度も吹いたことのないフレーズを即興で吹く事。
〇 練習によって覚えたフレーズを一定のパターンに当てはめていく事。

僕も、大学に入るまでは、アドリブ=即興演奏だと思っていました。
いろんな先輩にアドリブ話についての話を聞くうちに、一定のパターンを一定のルールに基づいて演奏するのがジャズのアドリブであるということが分かってきました。

超センスのあるプロの方々でも相当時間をかけてフレーズ練習をしているということが分かると少し安心できると思います。音楽センスのあるプロでも相当時間をかけて練習しているのですから、まして況や音楽センスのない人はということです。
センスがある人とセンスがない人の差は何かというと、「吸収力の速さ」です。
センスがなくて吸収力が遅くても、亀のよう根気を出して練習すれば、一定のレベルには必ず到達できます。センスの無さの半端ない僕がいうのだから間違いないです。

ジャムセッションを楽しめる一つの到達点(通過点ですが)としては、
ジャムセッションに参加して、持ちネタを20曲程度、3コーラス程度を「アドリブ」できることかなと思います。
持ちネタ20曲×3コーラスあれば、初見の曲でもなんとか対応できるレベルになっているはずです。

次回はアドリブと外国語会話の類似性についての私見を述べてみたいと思います。

余談
僕の大学の後輩でプロになった天才がいるのですが、この天才ですらフレーズ練習を徹底的にやっていました。彼は、絶対音感どころか相対音感、ひいては複数のコードトーンを聞き分ける天才的な耳の持ち主でした。あるセッションで、彼自身が知らない曲の演奏が始まり、2コーラス目からその楽曲のテーマのみならず、アドリブを始めたのを今でも強烈に覚えています。ちなみにこの天才は、努力の天才でもありましたので、今や常人を超えたサックスプレイヤーとなっています。



カテゴリー:practice

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