Phil Woodsの最高名演を挙げるのは名演が多すぎて難しいが、間違いなく名演中の名演を挙げるならこのアルバム。他のミュージシャンにもよくあることだが、Phil Woodsも年代によってプレイスタイル、音色が異なるが、1970年代のPhil Woodsが最も脂が乗りきっている時代だと思う。
このアルバムの演奏時期の1976年に至るまでのPhil Woodsの時代ごとの音色・スタイルを主観的に整理してみたい。
1950年代 正に「Woods」=「原木」の香りがする。質素な簡潔な演奏だがビバップ時代を象徴する名演多し。
代表作:Woodlore (1955)、Warm Woods (1957)
1960年代 音の密度の濃さがハンパじゃない。大音量ジャズ喫茶が似合う。60年代の後半にヨーロピアンリズムマシーンでの活動が中心となる。Quincy Jonesビッグバンドの「The Quintessence」での名演もこの時代。
代表作:Alive And Well In Paris (1968)
1970年代 音の濃厚さが深まり更に円熟度を増す。ゴリゴリのハードバップ=Phil Woodsです!この時代のPhil Woodsが最も脂が乗りきっています!音圧がハンパじゃないです。Billy JoelのJust the Way You Are(素顔のままで)でのPhil Woodsの壮絶ソロも1977年ですね~
代表作:The New Phil Woods Album (1976)、Live from the Show Boat (1977)
さて、前置きが相当なったので、アルバム紹介してみましょう。
The Phil Woods Six – Live From The Showboat

1970年代後半の代表作。ライブ演奏の熱気がそのままぎしっと密封されているレコードです。
このアルバムを聴いていると当時のライブハウスで生演奏を楽しんでいるような不思議な感覚になります。
演奏は、激アツ!
夏バテしたときには是非、このレコードで喝をいれて元気になりましょう!
僕が好きなのは、Cheek To Cheek
バンド全体のドライブ感が凄まじいです。
ちなみに、このアルバムはグラミー賞も受賞している。
The Phil Woods Six – Live From The Showboat 1976/11/2
Personal
Phil Woods(as、ss)
Mike Melillo(pf)
Harry Leahey(g)
Steve Gilmore(b)
Bill Goodwin(dr)
Alyrio Lima(perc.)
DISC 1
1 SLEEPN’ BEE,A
2 RAIN DANSE
3 BYE BYE BABY
4 DJANGO’S CASTLE(ALL MINE ALMOST)
5 CHEEK TO CHEEK
6 LADY J
7 LITTLE NILES
DISC 2
1 LITTLE PEACE,A
2 BRAZILIAN AFFAIR(INTRIGA AMOROSA)-PRELUDE-LOVE SONG-WEDDING DANCE-JOY
3 I’M LATE
4 SUPERWOMAN(WHERE WERE YOU WHEN I NEEDED YOU)
5 HIGH CLOUDS
6 HOW’S YOUR MAMA(PHIL’S THEME)
従来はレコードのみの発売であったが、2014年にCDも発売となっているため、是非CDショップで探してみてください。
おまけ このソロも1970年代後半!
カテゴリー:Album
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